この記事の要約
- rotring 600 ボールペンの替え芯として、OHTO の PG-105NP がおすすめ
- LAMY AL-star または safari ボールペンの替え芯としても使えるが、アダプターが必要
替え芯探しの旅
デザインワークや DIY のアイデアを模索するとき、よく紙とペンを使います。どんな組み合わせでも描けるものは大差ないですが、心地よく描きたいと思い始めるやいなや、深遠な文房具の世界が広がり始めます。
僕のペンの用途は主にスケッチなので、ペン軸には次のような点を重視します。
- 適度な細さ
- 適度な抵抗感があり、滑りすぎない
- 描き始めから描き終わりまで線が途切れない
- 安価
- 入手性が良い
そこで様々な替え芯を試してきたのですが、今の所、OHTO の PG-105NP というゲルインクの替え芯を気に入って使っています。スケッチ用途で線は細すぎず太すぎず、インクの出方も安定していて、1本あたり150円程度と安価で、文房具屋などでも手に入りやすいです。
ちなみにこのペン軸は G2 という規格に沿ったものだそうです。G2 規格のペン軸については ボールペンManiax さんのページによくまとめられているので、一覧表からお好みのスペックのペン軸を探すのもいいと思います。
rotring 600 のおすすめの替え芯
ペン本体については、rotring 600 ボールペン を非常に気に入って使っています。シンプルで美しく、ほどよい重さがあり、グリップのローレット加工のおかげでとても持ちやすいです。製図用にデザインされたペンだけあって、スケッチ用途にぴったりです。僕はクリップ部分は外して使っています。
このペンには最初から油性インクのペン軸が入っていますが、粘度が高く線が途切れやすい油性ボールペンはスケッチ向きではありません。そこで水性インクのペン軸に替えてみたところ、非常に使いやすくなったと感じました。
rotring 600 は G2 規格のペン軸であれば単に入れ替えるだけで使えます。ただ、PG-105NP の場合はペンの先端がやや細いようで、rotring 600 で使うとわずかにがたつきを感じます。これは先端にテープを巻き付けることで解決しました。
なお、試していませんが、(おそらく)構造の同じ rotring 800 でも同様だと思います。
LAMY AL-star / safari で使ってみる
見た目で気に入って購入し、今でも時折使っている LAMY の AL-star ですが、こちらはペン軸 (LM63) に次のような問題があって、常用には至っていません。
- 線が太い
- 高価
- M63 は LAMY の専用規格で、互換性のある替え芯がない
そこで PG-105NP を AL-star でも使えるようにアダプターを作ってみました。幸い LM63 は G2 規格より小さいので、切ったり削ったりせずとも、長さの合うアダプターがあればペンに収まります。
LM63 と PG-105NP を比較してみると、長さが違うことと、ペン先付近の段差の位置が違うことがわかります。そこで、これらを埋める形のアダプターを、紙とマスキングテープで作りました。サイズは以下の通り。
AL-star のグリップは半透明なので、ペン先側のアダプターは目立たないよう黒く塗りました。あとは普通にペン軸を入れ替えるだけです。末端側の直径をあまり大きくすると取り出しにくくなるのでご注意ください。
ちなみに、LAMY AL-star (safari) の Jetstream の替芯 SXR-7 への交換はもう少し簡単で、ペン先側の形が M63 とほとんど同じなので、適度な長さの末端側のアダプターを作るだけで済みそうです。僕自身は Jetstream の書き味が好きではないので使っていませんが、ご参考まで。
PG-105NP の良い点
安価で、入手性が良く、ゲルインクのスムーズな書き心地がメリットの PG-105NP ですが、もう一つ良い点があります。それはペン先が非常に細いということです。このおかげで描画箇所周辺がとても見やすいです。僕は rotring 600 のシャープペンシルも使っていますが、これに近い使用感があります。
以上、ペンでスケッチする人へのペンとペン軸のおすすめでした。