当方慢性頭痛持ちです。2週間に一度くらいの頻度でかなり重めの頭痛に見舞われ、ひどいときは一日何もできずに寝ている(寝てても辛い)くらいです。頭痛外来にも掛かり、疲労から偏頭痛になりやすいことはわかっていましたが、かなり疲れるようなことをしても頭痛にならない時もあり、原因が判然としませんでした。

というわけでこの一ヶ月、何か因果関係がわかるんじゃないかと思い、事細かに記録をつけてみた次第です。そこでわかったことがいくつかあったので、頭痛の対処法と共に紹介したいと思います。

Google Spreadsheet で、このような表を作り、睡眠時間、運動量、気温、気圧などとの関係性がないか探っているところです。画像には写っていませんが、食事、アルコール量、頭痛薬の使用、運動の内訳などもつけています。

原因1:眼精疲労

4/1と4/10の重い頭痛は、前日に集中して画面を見ていたため、眼精疲労が原因と思われます。ただ、眼精疲労については同程度集中して画面を見ていた日は他にも多くありましたので、「自分の頭痛の原因は眼精疲労」とはなかなか言い切れないところです。

原因2:気圧

北イングランドののどかな風景

気圧の変化で頭痛になるというのはよく聞く話です。そこで以前、気圧確認アプリを見ながら自分の頭痛との関係性を観察していたことがありましたが、その時は気圧低下のお知らせが届いた際に頭痛になることがなかったため、自分の頭痛は別の種類のものなのだと考えていました。しかし最も気圧が低下した4/17(気圧差28hpa)、頭が締め付けられるような、はっきりとそれとわかる頭痛に襲われ、ああこれが気圧からくる頭痛か、と実感させられました。

4月には他にも気圧が大きく下がった日がありましたが、それらの日は無症状のことが多かったです。ですので、「気圧が下がると頭痛が起こる」という単純な図式ではなく、「一定以上気圧が下がると頭痛が起こる」ということではないかと思います。具体的には、自分の場合一日の気圧差が20hpaのときは頭痛は起きず、28hpaのときには頭痛が起きているため、この間のどこかにしきい値があるのだと思われます。その時の体調にもよるのでしょうけど。

原因3:睡眠時間

表を見ていると、頭痛が起きた日の前の晩の睡眠時間が比較的短い傾向があります。睡眠時間が短いということは前日の疲労が回復しきれていませんから、さらに蓄積した疲労が頭痛を引き起こすことは十分考えられると思います。

現時点での結論と予防策

以上から、頭痛の原因は単一ではなく複数あり、単独で原因になることもあれば、複数が重複して原因になることもある、と推測できます。基本的には疲労が原因で、自分の場合はデスクワークから目や肩が凝り、そこから頭痛が引き起こされることが最も多いのですが、これに大きな気圧の変化や睡眠不足が加わるとますます頭痛になりやすい、といったところでしょう。

ということで、まずは疲労を貯めない、ということが第一の予防策と言えそうです。「疲れてから休んじゃだめよ。疲れる前に休まなきゃ」とは以前瞑想合宿でご一緒した仲間の一人のありがたいお言葉ですが、頭痛を起こさないためにもますます重要な言葉と言えるでしょう。

そのためには、疲労が蓄積するほどやりすぎない(それが難しいんですが)、十分な睡眠を取る、翌日の気圧差をチェックして気圧差が高いときは気をつける(体を十分休めておく)、といった策を講じておくのが有効そうです。

頭痛になってしまったら

用心してても頭痛になるときはなるものです。ここでは自分が取っていて効果があった対処法を紹介します。

漢方


呉茱萸湯(ごしゅゆとう)という、頭痛に有効とされる漢方薬です。そのへんの薬局にも置いてます。眠くなりませんし、薬を飲むほどではないかな、という時に使えます。症状が軽いうちはこれだけで収まることもあります。五苓散(ごれいさん)と合わせて飲むと偏頭痛に効く、という記事を読んだのですが、自分にはあまり変化がなかったです。どちらも漢方薬なので副作用などを心配しなくていい安心感があります。漢方薬はちょっと高いですが、常備しておく価値はあると思います。効き目は穏やかで、効果が現れるまで服用から1時間ほどかかります。

頭痛薬

頭痛薬をよほど常用しているということでなければ、アスピリンよりもマイルドで胃への負担が少ないアセトアミノフェンの使用をおすすめします。タイレノールは添加物も少なく、空腹時でも飲めて便利です。効き目は比較的強く、早ければ30分ほどで効果が現れますが、あまり効果を感じられなかった場合は1日3回まで服用できます。自分の場合、重い頭痛でも2回で十分効きました。

入浴

頭痛の種類によっては温めてはいけない場合もあるそうですが、眼精疲労から起こる偏頭痛の場合、湯船でリラックスするとテキメンに効果があります。体の緊張が血流を阻害して頭痛を引き起こしているのだと実感するのはそんな時です。ただし、お風呂をあがってしばらくするとまた緊張状態に戻ってしまうため、長続きしません。寝る前に入浴して、頭痛のない状態で就寝できるとよいと思います。

瞑想

少々技巧的な話になってしまいますが、瞑想は頭痛にとても効果的です。というよりも、実はほとんどの痛みに対して瞑想は非常に効果的です。瞑想と聞くと抵抗のある方も多いと思いますが、瞑想の技術自体に宗教的な要素はなく、やることも単純です。静かに座って背筋を伸ばし、目を軽くつぶり、ゆっくりと呼吸します。ゆっくりと呼吸しながら、痛みを感じる部分をよく観察してみてください。どこにどんな痛みがあるか、お医者さんになった気分でじっくり観察します。そうしているうちに、観察していたはずの痛みが小さくなったり、消えたり、また現れたりするのがわかると思います。雑念が浮かんできたら(必ず浮かんでくるものです)、そのことを肯定も否定もせずに、ただ意識を観察に戻します。単純ですが、簡単ではありません。しかし誰にでもできて、いつでもどこでも、薬がなくてもできます。ぜひやってみてください。

(※瞑想はとてもよい道具ですが、頭痛があるなら病院に行くか頭痛薬を飲むことが第一です)

ライフログを事細かにつけるのは体調の因果関係が垣間見えてなかなか面白いので、もうしばらく続けてみようと思います。また新しいことがわかったら更新します。