0時/20分間

「マインドフルネス」第九章の「ヴィパッサナーを始める前に」を読んでから瞑想。「慈しみの言葉」などと書くととても宗教臭さを感じるが、実際マインドフルネスは仏教をベースにしているので仕方がない。若干の抵抗感はあるが、まずは本の通りにやってみることにする。「慈しみの言葉」をよく念じること、「気が逸れたことをあるがままに観察してください」という言葉を頭に置きつつ挑戦。

言葉自体には抵抗感はあるが、本に書いてある通りエゴから一旦離れて、穏やかな気持で瞑想に取り組むために「慈しみの言葉」が必要だ、というのは理解できる。正直に言って、第九章を読んだ直後は、本の前半で述べられていた「道徳とはただ教えられたから行うものではなく、それが尊い行いだと自ら理解しているから行うものだ」という説明と矛盾するように感じられて抵抗があったが、実際やってみると確かに以前より落ち着いて集中できたような気がする。

「気が逸れたことをあるがままに観察する」という点については、発見がひとつあった。以前は気が逸れた時は、それに気付き次第なんとか呼吸に意識を戻す、という感じだったが、「気が逸れたことをあるがままに観察」しようとすると、たちどころに「逸れた気」そのものが消えてしまうのだ。これは今までにない、不思議な感じだった。あるときは、今日読んだ漫画のことを思い出して、「思い出した意識」を観察しようとすると、スクリーンから一歩離れてその漫画の場面を見ているように感じて、しかしそれも水に絵の具が溶けるように消えてしまった。

呼吸への集中は依然長く続かない。20分は短く感じるが、もっと集中できるはずだ。